その転校生との授業中はとても愉快である。授業中なので静かにコソコソと話すしかないのだがそのコソコソがとても楽しいのである。
授業が終わると5分休憩になる。とある日、ある女の子が僕に話しかけてきた。なんだかわからないが5分休憩になるとその女の子がやってくる。休憩中は男友達と話す(遊ぶ)のが日課なのだが、5分休憩になるとその女の子はやってくるのだ。そして少し話しをするのだ。僕がふざけた返しをするとその女の子は僕に技をかけてきた。たしかプロレスブームの時期ではあったが僕はまったくプロレスに興味はない。なので、技なのかどうかもわからないが、ぐいっと首根っこを押さえつけられた。まいったまいったというとそのよくわからない技は解除される。そんなやりとりが5分休憩の貴重な1分ぐらいを使って行われるのだ。ただ、そんな時間も嫌ではないのだ。
空前の女の子と気さくに話せるブームが到来したのだ。
