05
第二部

話さなくても

中2で転校してすぐ、理由もわからないまま、クラスの女子に無視される時期があった。理由を探すのをやめてから、少し楽になった。

隣の席の彼は、そのことに気づいていたのか、いなかったのか、今でもわからない。ただ、何も言わずにそこにいてくれることが、なぜか安心だった。

話せなくてもよかった。話さなくても、近くにいてくれる人がいる。それだけで、その頃の私はやり過ごせていた。

なんていうんだろう
ほんの少し前
CONTENTS/交互に読む僕のパートのみ私のパートのみ