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第五部
僕

大阪再会・前編(22歳)

大阪の劇場で公演があった年、僕はまだ自分の名前を覚えてもらえるかどうかも怪しい役者だった。楽屋口を出ると、知らない顔に混じって、彼女がいた。

囲まれている僕の代わりに、彼女はホテルの名前だけをそっと聞いて先に行った。何番目かの列で待っていた気がするのに、僕にはそれが一番はっきり見えた夜だった。

部屋に着く頃には日付が変わっていた。話すことはいくらでもあるはずなのに、たいしたことは話さなかった。それでちょうどよかった。

なんていうんだろう
ほんの少し前
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