夜、電話が長くなるほど、話す内容はどうでもいいことになっていった。今日の給食の話、明日の小テストの話。
黙っている時間も嫌じゃなかった。黙っていることに気づかれるのが、少し怖かっただけで。
母に「まだ電話してるの」と言われるたびに、切る理由が増えた。切ったあと、もっと話せばよかったと思うことが、いつも決まって多かった。