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第五部
僕

東京へ

上京する日、荷物は思ったより少なかった。役者になる、と言うとき、自分でもまだよくわかっていない言葉のように感じていた。

彼女には、はっきりと行き先を伝えなかった。伝えたところで何が変わるわけでもないのに、伝えないことだけを選んでいた。

新幹線の窓から見える景色が知らないものに変わっていくのを、僕はしばらく黙って見ていた。

なんていうんだろう
ほんの少し前
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