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第七部
僕

32歳、結婚

役者を辞めると決めたのと、結婚を決めたのは、ほとんど同じ時期だった。どちらが先だったのか、今ではもう思い出せない。

彼女は「やっと決めたね」と言った。決めた、というより、流れに乗っただけのような気もしたけれど、それを訂正はしなかった。

指輪を買う日、店員に聞かれたサイズを、すんなり答えられた自分に、少し驚いた。

なんていうんだろう
ほんの少し前
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