40歳になった夜、特に何かがあったわけではなかった。子供たちを寝かせて、リビングでスマートフォンを触っていただけだった。
彼女の名前を検索バーに打ち込んだのは、ほとんど無意識だった。指が覚えていたみたいに、迷いがなかった。
メールアドレスは、変わっていないような気がした。根拠はなかった。それでも、送信ボタンを押すまでに、あまり時間はかからなかった。